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原発賠償を打ち切られてしまった場合の債務整理

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1 原発賠償の打ち切り

借金などを負担しておられる個人や会社が、東京電力から原発賠償金を打ち切られてしまったり、数年分の一括賠償を受けたが、その後は、個別対応と言われてしまったケースが次第に増えてきています。
 

2 原発賠償の打ち切りへの対応

そのような場合、まずは東京電力と追加賠償の交渉を続けながら、本業や新規事業などでの収入の増加や支出の節約などにより事業の再建を図ることが考えられます。さらに、第三者に援助を求めることも考えられるでしょう。
 
しかし、いずれもうまくいかなかった場合には、原発賠償の打ち切りによる余波を受け、借金などの支払いに困り、債務整理を考えなければならないケースも出てきます。なお、中には、“夜逃げ”を考える方もいらっしゃいます。ただ、ご家族の生活やお子さんの学校はどうするかなど夜逃げには生活上の様々な困難が伴います。また、夜逃げしても、法的に債務は無くなりませんので、債権者は引越先まで来て請求してくることもあります。夜逃げでは、平穏な生活はなかなか訪れません。
 

3 解決策

このような場合の解決方法としては、主に2つの方法がよく使われます。まず、原発賠償の打ち切りによって、またはそれ以外の理由により発生した借金等を圧縮することによって、支払いを継続することができる場合には、民事再生(個人再生)の手続きをとることができます。また、それも無理な場合には、自己破産の手続きをとることになります。
 

4 手続きを行うタイミング

このように、支払い能力に応じて対策を取ることができますが、注意しなければならないのは、その手続きを行うタイミングです。以下、問題になることの多い個人再生と破産とに分けて検討します。
 

(1)個人再生

個人再生の場合、一定の額の債務を分割して返済する計画(これを「再生計画」と言います。)を裁判所や債権者に認めてもらえるだけの支払能力が必要です。
 
また、個人再生を行うには、①裁判所に納める予納金などの費用と、②申立を代理する弁護士費用も必要となります。
 
前記のうち②は、弁護士に依頼せずご自分で民事再生申立をする場合にはかからない費用ですが、①の裁判所に納める予納金などの費用については必要不可欠なものであり、これを裁判所に納めないと、民事再生を申し立てても、裁判所は民事再生手続を開始してくれません。 福島地裁の場合、①申立手数料(印紙代)として1万円。②裁判所への予納金として、個人再生委員が選任される場合20万円(個人再生委員の報酬+官報公告費用)、個人再生委員が選任されない場合 2万円(官報公告費用)、予納郵券として数千円程度(債権者数などによって変わります)が必要です。なお、個人再生委員の選任が必要かどうかは裁判所が判断しますが、福島地裁 では、代理人(弁護士)がついていない方が申立てをする場合には、個人再生委員を選任することを原則としています。
 
さらに、個人再生の場合、少なくとも100万円までの財産(弁護士費用や裁判所に納める予納金などを差し引いた後の額。債務額が多い場合などは、もっと大きな額になることもあります。)を持っていても、それだけの理由で再生計画による返済額が増えることはありません。
 
以上より、「個人再生の手続にはそれなりの費用が必要である」という点と②「個人再生申立の際、少なくとも100万円までの財産を持っていても、それだけの理由で再生計画による返済額が増えることはない」という点も考えて、早めに(個人再生申立の準備には、資料の収集・作成などにある程度時間を要します。)専門家に相談しておく必要があります。
 

(2)自己破産

 
自己破産の手続を行うには、①裁判所に納める予納金などの費用と、②申立を代理する弁護士費用が必要となります。
 
前記のうち②は、弁護士に依頼せずご自分で自己破産の申立をする場合にはかからない費用です。他方①については、裁判所の定める基準を超える財産がある場合、財産調査が必要な場合、免責不許可事由について調査が必要な場合には管財事件として、裁判所に納める予納金も、原則として、個人で負債総額が5000万円未満の場合最低30万~50万、法人で負債総額が5000万円未満の場合で最低50万~70万など負債総額に応じた額が必要になります。なお、弁護士を依頼した破産申立の場合には、簡易管財事件として扱われる可能性が生じ、破産手続の期間が短縮され、予納金も11万円程度から21万円程度となります(他に、官報公告費用として1万3000円前後と債権者数に応じた郵便切手が必要)。他方、管財事件とならない場合には、官報公告費用として1万3000円前後と債権者数に応じた郵便切手が必要です。
 
また、個人破産の場合、破産者の経済的更生を図る見地から、自由財産拡張という制度があります(生活に必要となる最低限の財産については、自由財産として、処分しなくてもよいという制度。ただし、破産する方の今後の経済的再生に必要不可欠であり、破産管財人の意見を聴取した上で、裁判所から認めてもらう必要があり、通常は上限99万円です。)。そのため、自由財産拡張の申立てが認められれば、預貯金、生命保険解約返戻金、自動車・居住用家屋の敷金債権、退職金の8分の1などの財産について、通常、99万円(ただし合計額)まで継続保有できます。なお、事情により、管財人の意見を聴いて、99万円を超えて自由財産拡張が認められるケースもあります。
 
以上より、自己破産の手続には相当の費用が必要であるという点と自己破産申立の際、一定の財産を持っていても継続保有できるという点も考えて、早めに(自己破産申立の準備には、資料の収集・作成などにある程度時間がかかります。)専門家に相談しておく必要があります。
 

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